はじめに
銃砲等所持許可をもらうためには、かなりの時間と労力が必要です。1年ぐらいかけて取得する気持ちでいることが大切です。
費用もそれなりに掛かりますが、びっくりするような費用ではありません。自動車運転免許を教習所で取得することに比べれば、いたって安いものです。
また、警察としては可能な限り、銃を所持させてたくないのかもしれません。凶悪犯罪に猟銃が使われたことを思えば当然です。

これから銃砲を所持しようとする人は、人を殺傷する能力のあるものを取り扱う者としての適正を試されるわけですから、警察とは良好な関係を築くように努力しなけばなりませんし、それができない人は銃砲をもつ資格がないと肝に銘じましょう。
所持許可がおりたとしても警察とは銃砲を所持する限り、長いお付き合いをするこになりますので、良好な関係を維持できるよう心がけましょう。
※下記の内容は東京都で成人男性が薬装銃の許可申請をする場合を基準としており、また、警察署によって対応がことなる場合がございます。正確には最寄の警察署にご確認ください。
所持許可証取得の流れ
- 猟銃等講習会(初心者講習の受講)
- 猟銃等講習会を受講するのが、はじめの一歩。受講場所は各都道府県の警察署になります。
都道府県にもよりますが、毎月2回程度の初心者講習が実施されています。
場所は毎回変わりますし、コロナ以降人数制限があるため、予約はすぐに埋まってしまいます。
東京都の場合は3ヶ月先まで予約できますが、すぐに予約が埋まってしまう状況ですので、日程の更新はこまめにチェックして予約しましょう。
講習の最後に筆記試験もありますが、きちんと聞いていれば試験に落ちることはないでしょう。合格すると講習修了証明書が発行されます。
予約方法はお住まいの所轄警察署になります。
オンラインでも仮予約を受付けています。(東京都/警視庁の場合)
詳しくはこちら
初心者講習受講費用 6,900円(令和5年時点)となります。
- 教習資格認定申請 (射撃場で教習射撃する資格があるか認定)
- 初心者講習を受講し合格して初めて教習資格認定申請ができます。
運転免許で例えると仮免許取得となります。教習射撃させても良い人か認定するための調査が行われます。銃を持つまでに一番時間がかかるのが教習資格認定になります。
警察署によってかなりの差があるようですが、速くても3ヶ月程度はかかると思われます。
必要書類
・申請者の写真(2枚) 縦3センチメートル×横2.4センチメートル
・住民票の写し(3ヶ月以内のもの)
・本籍地の市区町村長発行の身分証明書
・経歴書
・診断書
・同居親族書
・講習修了証明書(初心者講習)
※上記以外にも提出が必要な書類がある場合がございます。
教習資格認定費用 8,900円(令和5年時点)となります。
- 猟銃用火薬類等譲受許可申請
- 教習資格が認定されると次は教習射撃となりますが、射撃するにも銃弾を買わなければなりません。銃弾、すなわち火薬類を譲り受けるにも許可が必要になりますが、教習資格認定がされていれば警察署ですぐに発行してもらえます。
こちらはあくまで教習射撃用の許可となりますので、狩猟などに使えません。
猟銃用火薬類等譲受許可申請費用(令和5年時点)
・火工品(実包・空包・銃用雷管)のみ 2,400円 ←通常はこちら
・火薬(黒色猟用火薬・無煙火薬25キログラム以下)のみ 3,500円
・火工品と火薬(黒色猟用火薬・無煙火薬25キログラム以下) 3,500円
- 初心者教習射撃(射撃場で教官と共に実銃で射撃します。)
- 教習射撃講習をしている射撃場にて教習射撃講習を行います。
射撃場で多少異なりますが、2ラウンド程度(25発~50発)×2ラウンド=50発から100発程度を実射します。正しい射撃姿勢など射撃知識を学び、一定の命中を記録すれば合格となります。
時間は半日程度で結果も当日に通知され、合格すれば教習修了証明書も当日に発行されます。
教習資格認定費用 30,000円前後 射撃場によって異なります。
(令和5年時点)となります。
- 譲渡承諾書(銃砲店などで購入する銃を決めて発行してもらいます。)
- 銃砲所持許可は1銃1許可制ですので、所持許可を申請する場合は、購入する銃砲を決めてからでないと所持許可申請ができません。
従って、銃砲店などで購入する銃砲を決定し、銃砲店に譲渡承諾書や実際の銃の写真などを取得する必要があります。
銃砲店などで発行される譲渡承諾書は一般的に費用はかかりませんが、銃砲を購入しますので購入費がかかります。費用はピンきりです。数万円から数百万する銃も存在します。
- 銃砲所持許可申請
- ここまできてやっと所持許可申請となります。問題がなければ通常30日程度で許可がおります。
必要書類
・申請人の写真(2枚)
・診断書
・譲渡等承諾書(銃砲店から取得)
・講習修了証明書(初心者講習)
・教習修了証明書(教習射撃認定)
・住民票の写し
・本籍地の市区町村長発行の身分証明書
・同居親族書
・経歴書
※上記以外にも提出が必要な書類がある場合がございます。
※この他、銃のロッカーや銃弾のロッカーなど、銃砲所持に必要な設備を設置しておく必要があります。
警察職員が自宅に訪問して検査にもきます。
銃砲所持許可申請費用は1丁目の申請 10,500円、同時に行う2丁目以降 6,700円
(令和5年時点)となります。
- 銃砲を銃砲店より受取
- 所持許可が下りて、やっと購入した銃砲を受け取りにいけます。
一番、嬉しい瞬間です。
- 警察所への購入銃の検査
- 銃砲店で銃を受け取った後に受け取った銃が許可した銃に間違いないか警察署に持ち込み検査します。
費用は発生しません。この検査に合格すれば、やっとあなたの銃となります。
- 猟銃用火薬類等譲受許可申請
- 銃は手に入れましたが弾がなければ射撃もできません。改めて射撃用に猟銃用火薬類等譲受許可申請を行います。
気をつけなければならないのは、あくまで射撃ができるようになっただけで狩猟とはまったく別もの。
狩猟するには、更に狩猟免許取得と狩登録が必要ですし、弾も狩猟用の火薬類等譲受許可申請が必要になります。
猟銃用火薬類等譲受許可申請費用(令和5年時点)
・火工品(実包・空包・銃用雷管)のみ 2,400円 ←通常はこちら
・火薬(黒色猟用火薬・無煙火薬25キログラム以下)のみ 3,500円
・火工品と火薬(黒色猟用火薬・無煙火薬25キログラム以下) 3,500円